税収は、コロナ禍でも過去最高

国の2020年度の税収が60.8兆円程度と過去最高を更新する見通しとなりました。新型コロナウイルスの影響は限定的で、法人税収や消費税収が見積もりを大幅に上回り、景気回復が進む外需の取り込みや通信機器関連など巣ごもり需要が税収増をけん引したものと見られます。財務省は過去最高だった2018年度の60.4兆円を超えるとみて精査しています。

2020年度は法人税が前年度比4000億円増の11.2兆円、消費税が同2.6兆円増の21兆円でした。所得税はほぼ前年度なみの19.2兆円で推移しました。特筆すべきは、8兆円とみていた法人税は携帯電話やゲーム、自動車、食品といった産業の業績が好調で、見込みより4割ほど増えたことです。米国や中国などの景気回復の恩恵もあり、製造業を中心に業績は底堅いと言えます。